未生流

の花

二〇二五年七月

文月という呼び名は、短冊に歌や文字を書いて書道の上達を願った七夕の行事に因んだものという説があります。また、稲穂が膨らむ「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみつき)」に字を当てて「文月」としたともいわれます。

格花
珍珠梅

別名ニワナナカマドと呼ばれており葉は似ていますが、揉めはあまり効かないので見立てが肝心になります。穂状の白い花は美しく風情もありますがパラパラと細かく散るのが難点です。この時期アジサイ以外の貴重な花木の一つで特に抛げ入れによく使われます。

格花
夏櫨

夏頃に櫨の様に紅梅する枝先も今はまだ緑のままですが、選び方によっては風情を感じられる花材です。今回は竹二重切りに挿れました。全体的に線の細い枝が多かったので、体先も軽くしています。下口はマリーサイモンと言う洋花を誤って挿れてしまいました。失礼いたしました。

新花
柏葉紫陽花 鉄線 ギガンジウム

カシワバアジサイは花が大きく先が三角で、花の重みで俯いてしまいます。ギガンジウムで少し持ち上げる様にして立体感を出して鉄線で動きを付けました。白と紫の配色が初夏らしさを感じます。

新花
エレムルス スモークツリー 芍薬

エレムルスは夏らしい黄色が鮮やかで、赤いスモークツリーに交ぜても際立っています。花先の動きもあり主役になれる草花の一つです。反対側に少し変わった芍薬を挿れて完成させました。

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