二〇二五年二月
二月如月の謂われには、寒さがぶり返し着物を重ねて着ることから「着更着(きさらぎ)」とする説が多いです。他には、気候が陽気になる季節で「気更来(きさらぎ」、草木が生え始める月で「生更木(きらさぎ)」とする説があります。
格花
白梅
梅は香の良い花とともに屈曲する枝ぶりが多くの人に愛されています。未生流においても多くの景色挿けが伝えられています。今回は曲挿けにして付き枝の体後ろ添えを流しています。
格花
春陽の水仙
寒い冬に花を咲かせる水仙も、立春が過ぎ陽気が立ち始めると花茎が伸びて葉より高いところに花を咲かせます。この実景を取り入れたのが春陽の挿け方です。主株の体用留は花高く、相生、控と横姿は花を低くして虚実を備わせています。
新花
雪柳 スイートピー
ユキヤナギは年明けにまず最初に出回る花木の一つで、華やかさと枝の広がりが特徴で非常に挿けやすい花材です。スイートピーもまた根締めにもなり動きも出せる便利な花材で、今回は二色使いました。
新花
ガーベラ ポピー
花弁に特徴のあるガーベラを器の口際に盛るように挿れ、その上にポピーを載せました。紙のような質感のポピーと個性的なガーベラがよく合いました。