未生流

の花

二〇二三年十二月

師走とは、師匠の僧がお経をあげるために東西を駆け回るという「師馳す」から来たという説が有力です。他にも年が果てるという意味の「年果つ(としはつ)」、一年の果てる月を意味する「四極(しはつ)」等が語源として言われています。

格花
分体挿け

基礎講座などでも分体挿けはよくしますが、桜のように華奢な枝の時は特にやりやすくなります。留め方も工夫がいりますが難しいのは主株と従株の空間です。離れすぎも良くないですが交差はもっと良くないので神経を使います。

格花
南天

この時期の南天は実はまだですが紅葉が美しく、格花に挿れたくなる花材でした。どうしても真っ直ぐな枝が多いですが、先の方の動きや葉付きに違いがあり見立てが大切になります。留には小菊を挿れて足元を締めました。

新花
オータムライラック デンファレ リコリス

この季節は実物や紅葉が終わりかけ華やかな花材が少なくなります。かわりに冬らしい渋い色のものが増える気がします。今回はそんな渋い色の取り合わせに、リコリスだけ少し明るい色をアクセントに挿れています。

新花
メラレウカ 雪柳 菊

メラレウカのレボルーションゴールドはよく出回り動きもあるので使いやすい花材です。雪柳の枝ぶりに合わせて挿れ、二色のミス菊を開いたところに加えました。冬と秋の色が混ざったような作品です。

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