未生流

の花

二〇二四年七月

文月という呼び名は、短冊に歌や文字を書いて書道の上達を願った七夕の行事に因んだものという説があります。また、稲穂が膨らむ「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみつき)」に字を当てて「文月」としたともいわれます。

格花
山紫陽花

アジサイは牡丹と同じで花が大きいため、格先を花ではなく枯れ木を使います。山紫陽花はそれほど花が大きくありませんが体用に枯れ木を使っています。揉めがきかず水揚りも悪いので、枯れ木で骨格をつくり花葉はそれに添わせて形にしていきます。

格花
五種寄せ挿け

初夏になると和の草花が増えてきます。寄せ挿けの場合は色の順位を守るのが大切です。今回は矢筈芒を体用にして体添えに桔梗、用添えに岩菲、留には百合、留添えに京鹿の子を挿れました。出生では百合はもっと高いところに使いたかったのですが、ピンク色だったので留になりました。

新花
柏葉紫陽花、ブーゲンビリア、アスチルベ

咲き切ったカシワバアジサイは、ボリュームがあり先の尖りも特徴的です。アスチルベとブーゲンビリアのピンクで夏らしくない華やかな色合いになりました。

新花
縞蒲、スチールグラス、鉄線

シマガマの捻れた葉先とスチールグラスの直線をシンプルに真っ直ぐ立てて挿れました。
器に合わせて背を高めにして、中にテッセンを加えて涼しさを感じる取り合わせになりました。

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