未生流

の花

二〇二三年三月

春の訪れを告げる弥生三月は、その名の通り「弥生(いやよい)」が変化したものとされています。「弥(いや)」は、ますます、いよいよ、と言った意味、「生(おい)」は草木が生い茂ることを示し草木が芽吹く季節であることを示しています。

格花
木物三種寄せ挿け

春は花木が多く華やかですが、寄せ挿けにするとより華やぎます。全て木物の場合は草木の位は気にしなくて良いですが色の順位は守る必要があります。今回は体に白木蓮、用に山茱萸、留に椿でまとめました。

格花
日向水木

春に先駆けて咲く花としてはマンサクが有名ですがミズキも早く芽を吹きます。今回は華奢なヒュウガミズキを挿れました。線は細いですが緑黄色の花葉が美しく感じます。

新花
紅梅

梅は白梅も上品ですが紅梅も色気があり美しく感じます。若い枝ではどうしても様になりにくいため古木と組み合わせました。苔付きの枝と土っぽい陶器がよく合います。

新花
チューリップ

チューリップの茎の動きを複雑に見せる為にガラスの器にガラスの円筒に穴を開けた留め具を遣いました。葉も所々残すと茎の動きを助ける役割になりました。

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