未生流

の花

二〇二二年六月

水無月は、旧暦の6月に当たります。田に水を引く月ということから水無月となったと言われています。「無」の文字は無いという意味で用いられているのではなく、助詞である「の」を表しています。そのため水無月は「水の月」という意味なのです。

格花
夏櫨

今回の夏櫨は華奢で若い枝が多く、体に遣った枝が唯一雰囲気のある枝でした。若く揉(た)めやすい枝を内用にして円相体にしました。前留と陰用など出来るだけ付き枝を利用して、本数を少なくまとめました。

格花
トルコギキョウ

今この花材は八重と一重がありますが、やはり洋花の格花には一重が合います。そして横枝が多く花も多いので華やかですが、高さが揃いやすいので捌きが必要です。少し勿体無い気がしますがしっかり省いて軽く仕上げるのがいいと思います。

新花
オクロレウカ・ライラック・紫陽花

初夏になると花木が減ってくる代わりに葉物がよく目に入り、つい使いたくなります。今回の紫陽花とライラックが素敵な色で良い組み合わせだったので、別の色で邪魔せずオクロレウカの緑が丁度よく感じます。

新花
梅花空木・グロリオサ・鉄線

赤のグロリオサは妖しい雰囲気で毒々しい感じでそれが魅力ですが、色が変わるととても上品で爽やかな感じがします。枝物二種と合わせても主役になるのはさすがだなと思います。

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