未生流

の花

二〇二二年五月

「耕作」を意味する古語の「さ」から、稲作月を指して「さつき」に、また、早苗を植える月「早苗月(さなえづき)」が略され「さつき」になったという説があります。
「皐」という漢字には「神にささげる稲」という意味があります。

格花
根竹ノ二重玉垣

橋杭の変化に一重切の丸玉垣があります。こちらの二重の玉垣は廻りが一尺七寸より二尺余りの根竹で切ります。したがって器に重量感がありますので、上口はそれなりにしっかりした花材が必要でしょう。逆に下口は小さいのであまり欲張らず、器の切り口が見えるようにします。上口は銀葉に山吹、下口にはツツジを挿れています。

格花
杜若

今回は杜若の体後ろ添えの分体を挿れました。主株に体、用、相生に花を挿れ、従株には体添え、留に花を挿れています。従株の体添えを流し気味にしていますが、もう少し強く見える方が良かったように思います。また通常は花を用に満開、体に半開、留に蕾と言いますが、開花が一本だけだったので今回は一番目立つ体に挿れています。

新花
どうだんつつじ 霧島つつじ 三葉つつじ

ドウダンツツジの新緑の美しさと動きが出るように大きく挿れ、口元に霧島ツツジを挿れました。霧島ツツジは小さい葉に蕾が少し付いてるだけでしたが、ドウダンとの違いがハッキリするので効果的でした。最後にミツバツツジの花をポイントに加えて完成です。

新花
大手毬 ヘリコニア 山吹

いつも大手毬を使う時は葉を取ることが多いですが花がまだ小さい為、葉を残しヘリコニアと山吹を加えました。春の花材と夏の花材を混ぜて挿れると少し違和感ありますが新鮮な気もします。


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