未生流

の花

二〇二二年四月

卯の花が咲く季節なので、「卯の花月」の略とする説が有力です。
卯月の「う」は、一年の循環の最初として「初」「産」を意味します。また、稲を植える「植月」が転じたとする説もあります。

格花

桜には様々な種類がありますが自生するものは多くなく、園芸用やいけばな用に品種改良され栽培されているものがほとんどです。この桜もその類ですが大きく開いた花は美しく存在感があります。枝は単調な為、太い枝に添わせて形づくり水盤に挿れました。

格花
ミモザアカシア

ミモザは新花によく使う花材ですが、春らしい花材ということで洋花の格花にしました。格花にするには葉は取らず、枝先も花で重たくならない様に枝選びをしていきます。枝は硬く折れやすいので針金などを添わせて揉(た)めるほうがよいと思います。留奥と留下にアルストロメリアを挿れてより華やかさを出しました。

新花
桜 桃 トルコギキョウ

格花でも使った桜に紫色を合わせようと思って、最初は紫のスイートピーとトルコギキョウを挿れました。しかし紫がきつく感じ、桃をスイートピーの代わりに挿れると馴染んだ感じになりました。濃いブルーの器もよく合います。

新花
木五倍子(きぶし) 雪柳 ラナンキュラス

最近よく出回っている新種のラナンキュラスには様々な色があります。先月号では黄色を使いましたが今回は渋い赤色を主に3色挿れました。草花だけではシルエットが単調なので、枝物2種を骨組みにしています。


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