未生流

の花

二〇二一年十二月

師走とは、師匠の僧がお経をあげるために東西を駆け回るという「師馳す」から来たという説が有力です。他にも年が果てるという意味の「年果つ(としはつ)」、一年の果てる月を意味する「四極(しはつ)」等が語源として言われています。

格花
山茶花

童謡『たきび』の歌詞にあるように冬の代表的な草木の一つです。枝ぶりは単調なものが多く風情に欠けますが、花付きが良いのと葉が小さいのがいけばな花材として優れています。

格花
金雀枝

春に細かな花を咲かせますが、秋から冬にかけての方がよく扱う気がします。枝が固く締まって挿けやすいからかもしれません。今回は体、用、留をそれぞれ束ねてから挿れました。留がばらついた感じになったのが課題となりました。

新花
シンフォリカルポス、シルバーキャット、菊

シンフォリカルポスの紫は紫式部に似て美しく、シルバーキャットと交ぜると冬らしい雰囲気になりました。似た色の菊を挿れるとより深みが出ました。

新花
木瓜、雪柳

赤く今にも散りそうな雪柳と、出回り始めた木瓜を合わせました。晩秋と早春の花材も違和感なく感じられます。木瓜は出回り時期が長いので合わせやすいのでしょう。

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