未生流

の花

二〇二〇年七月

文月という呼び名は、短冊に歌や文字を書いて書道の上達を願った七夕の行事に因んだものという説があります。また、稲穂が膨らむ「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみつき)」に字を当てて「文月」としたともいわれます。

格花
甘草

カンゾウは株の外に花茎が伸び、その外側にさらに葉が付きます。この出生に従い挿花でも葉株の外に花を挿し、花囲いの葉を花茎の根元を包むように挿れます。花は一株につき一花とします。

格花
七竈

ナナカマドは新緑から紅葉まで、また実の頃も楽しめますが今回は花の時期のものを扱いました。花付きは良かったのですが重たく感じられたので、省いたり間引いたりしてあっさりとまとめました。代わりに桔梗を留の奥に挿れ、より季節感を出しました。

新花
犬芥子 姫令法 ベロニア

イヌガラシは名前も悪く雑草のようなので上品とは言い難いですが、伸びよく広がり涼し気に感じます。姫リョウブとベロニカを添えて軽やかにまとめました。

新花
仙人草 カークリコ 向日葵

センニンソウは特に魅力的な花材ではありませんが、長さがあり丈夫なのが取り柄です。カークリコから溢れるように垂らすと存在感が出てきました。最後にヒマワリを少し挿れて夏らしくしました。

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