未生流

の花

二〇二〇年六月

水無月は、旧暦の6月に当たります。田に水を引く月ということから水無月となったと言われています。「無」の文字は無いという意味で用いられているのではなく、助詞である「の」を表しています。そのため水無月は「水の月」という意味なのです。

格花
馬盥・轡

馬を洗う馬盥と馬の口輪である轡の組み合わせは、一体化され趣すら感じられます。しかし床では用いられず、違い棚の下や縁側などに用いられます。
今回は轡を兎に組んで暖竹と都忘れを挿れました。

格花
須恵器

須恵器は古墳時代から平安時代に作られた陶質土器を言い、青灰色をしています。この器は、ぽってりとした形が実際よりも大きく見え、少し歪なところに味わいがあります。
今回は杜若を後添えに曲を付けて三花で挿れました。

新花
五色柳 しゃが オクロレウカ

五色柳は新芽がピンクやベーシュ、緑など様々で、園芸品種として用いられています。シャガやオクロレウカの淡い色の花とよく調和し、初夏らしい色彩盛花となりました。

新花
アマリリス グレビレア

グレビレアは、オーストラリア原産の植物で葉がギザギザして特徴的ですが、赤い花も蜘蛛の様で変わっています。今回は横に靡かせてアマリリスの太い茎を横切る様にして挿れて、全体のバランスを取っています。

ページの上部へ