未生流

の花

二〇二〇年五月

「耕作」を意味する古語の「さ」から、稲作月を指して「さつき」に、また、早苗を植える月「早苗月(さなえづき)」が略され「さつき」になったという説があります。
「皐」という漢字には「神にささげる稲」という意味があります。

格花
置釣瓶

置釣瓶は重ねて遣います。上は角を見て陽の扱い、下は平に置いて陰の扱いとします。
上口が客位の時は、敷物である“つるべなわ”を右旋にし、上口が主位の場合は“つるべなわ”は左旋にして、ここでも陰陽等分にします。
今回は上口に利休梅、下口に撫子を挿れました。

格花
置船

置船は竹の根節の反りを生かして作ります。二つの碇(いかり)の上に乗せて扱い、舳先は明り口の方に向けます。挿け方は据物と同じです。
今回は主株に花海棠、従株に薊を挿れました。

新花
カラー 小手毬

枝物はどちらも動きがある材料だったので、カラーも曲げたり絡めたりで動きをつけて枝に合わせました。器を少し小さくしたので、花材がより躍動感のあるものになった気がします。

新花
山査子 アグロステンマ 菊

山査子は細いですが動きがおもしろく、足元を寝かせるように挿れるとより良く見えました。根締めに菊をマッスにして、アグロステンマは枝を邪魔しないように気を付けました。

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