未生流

の花

二〇一七年六月

水無月は、旧暦の6月に当たります。田に水を引く月ということから水無月となったと言われています。「無」の文字は無いという意味で用いられているのではなく、助詞である「の」を表しています。そのため水無月は「水の月」という意味なのです。

格花
虫狩
羽衣楓
つつじ

竹三重切の三つの口にそれぞれの花材を全体のバランスを考えながら挿れました。虫狩は、横姿にはあまり向いていませんが、横枝を利用し上口に、羽衣楓とつつじは体用のついた枝を遣って中口、下口にそれぞれ挿れています。

格花
杜若

花を体に4本、用に3本、留に2本、相生と控に1本ずつ、全部で11花にしています。葉数は追葉を省略しているところもありますが、全体に奇数になるようにしています。用の奥に挿れた花と葉が写真ではわかりづらいのと、花が4本の割に体が弱く、足が太くなるのが課題です。

新花
梅花空木
黄素馨

梅花空木は細くしなやかな枝に梅によく似た白い花を咲かせる植物で、格花にもよく用いられます。今回は黄素馨(きそけい)と合わせて互いの枝ぶりを活かし、ゆったり挿れていきました。

新花
ツインキャンドル
ルピナス

ツインキャンドルはストロベリーキャンドルに似ていますが、より花が大きく、その名の通り2つずつ花がついています。器の口元から多めに挿れていき動きが出るようにしました。ルピナスを挿れてそれらの動きに変化をつけて完成です。


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