未生流

の花

二〇一六年七月

文月という呼び名は、短冊に歌や文字を書いて書道の上達を願った七夕の行事に因んだものという説があります。また、稲穂が膨らむ「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみつき)」に字を当てて「文月」としたともいわれます。

格花

毎年兵庫県の選抜作家展が兵庫県公館で開催されます。今年は別棟の「楠園亭」で未生流の作品を出瓶することになりました。そのときの床の間に楓を用流しで挿けたものです。

格花
水もの三種
縞蒲・杜若・睡蓮

縞蒲は、穂の出る前の葉が美しいときに用います。葉に捻じれがあるので、格先の葉の富貴には注意が必要となります。縞蒲、杜若、睡蓮で水もの三種の魚道分けとしています。

新花
小葉の髄菜
暖竹
アスター

小振りの暖竹を一本斜めに傾けて入れ、枝先に動きのある小葉の髄菜を点在させ、その間に紫の綺麗なアスターを挿れました。この時期に合うよう清涼感を求めました。

新花
山法師

紫陽花

花付きのいい山法師の枝の面が正面を向くように挿れて花の色を強く出し、奥に楓をマッス状に挿れ、紫陽花で締めました。山法師の花もある程度間引いて全体のバランスを取りました。

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