未生流

の花

二〇一六年六月

水無月は、旧暦の6月に当たります。田に水を引く月ということから水無月となったと言われています。「無」の文字は無いという意味で用いられているのではなく、助詞である「の」を表しています。そのため水無月は「水の月」という意味なのです。

格花
杜若
花器 手杵

この花器は七種飾りの中央に置かれ、巻頭の獅子口が主位のときは上口に主位、下口に客位を、獅子口が客位のときはその逆となります。垂撥に掛けて扱うこともあります。上下の筒は同寸にして陰陽等分を示しています。

格花
枝垂れ楓

この楓は枝垂れで枝の美しさだけでなく、葉の形状も繊細で美しく、羽衣楓とも呼ばれています。
今回は、枝の動きに合わせて体と用を添わせ留には白山吹を挿れて趣を変えました。

新花
鉄線 大手毬
バンクシア

大手毬を器からあふれるように挿れ、バンクシアを間に埋め鉄線を飛び出すようにヒラヒラと挿れました。この時期の定番の取り合わせですが、鉄線の正面を向けないことで軽やかさが出ました。

新花
丹頂アリウム
手毬草

丹頂アリウムの茎を絡みつかせるように挿れていくと球状の花が群がるように、本数を増やすと茎も複雑になり面白味も増えました。足元に手毬草を加えて造形手法の盛花としています。

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