未生流

の花

二〇一六年十一月

霜が降り出す月とする霜月十一月は、秋の収穫を神様に感謝する祭が執り行われたことより、「食物月(おしものづき)」と呼ばれていたものが訛ったものとも伝えられています。

格花
藪山査子

ヤブサンザシは、この時期実のつきがよく葉も小さく、枝は引き締まり足元は真っ直ぐなものが多いため格花に適した花材と言えます。ただひとつ難点は折れやすいということです。
今回は水盤に五行格にいけています。

格花
すすき・小菊

すすきの寄せ挿けは、この時期格花だけではなく盛花にもよく見られます。今回は二種いけで、体と用と相生にすすきを9本使い、留と控に小菊を四段使い、トータルで奇数になるようにしています。

新花
月桃
木苺
風船唐綿

月桃の実は動きが面白く枝先がくねくねしています。少し色づいた木苺の葉の間から飛び出すように挿れ、風船唐綿をその隙間に挿れてまとめました。

新花
蔓梅擬
カンレンボク
唐辛子

花瓶は色彩や個性ではよく使いますが、造形手法ではあまり使いません。今回は蔓梅擬を丸めて造形的に挿けていきました。水盤と違って挿け口が高くにあるので立体的になりやすく、器との一体感も出ました。

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