未生流

の花

二〇一九年五月

「耕作」を意味する古語の「さ」から、稲作月を指して「さつき」に、また、早苗を植える月「早苗月(さなえづき)」が略され「さつき」になったという説があります。
「皐」という漢字には「神にささげる稲」という意味があります。

格花
銀葉・あざみ

銀葉は葉の裏に白い綿毛を密生させる為、裏白の木と呼ばれます。今回は竹二重切に細い枝で五行格に、アザミは棘があるので控、用下、留下に葉を挿れ三光の枝葉としています。

格花
太藺・杜若

二種の寄せ挿けには、体用留と同じ花材で体添や留添に別の花材を挿れる場合や、体と留を同じ花材にして用のみ別にする等ありますが、今回は体用を同じ花材の太藺にして留を杜若にしています。太藺は切株を遣わずすっきりと挿れ、杜若二花で横姿を意識して挿れました。

新花
いちはつ・スノーボール

イチハツは格花にすると少し寸胴ですが、葉だけ新花で扱うとシャープなイメージになります。今回はガラス花器に上下にして挿れ、スノーボールで繋ぎました。

新花
枝垂柳・ういきょう

この時期、枝垂柳も芽が吹き一本一本の量感が増してきます。ウイキョウと絡めると更にボリューム感が増して造形的におもしろく感じられます。

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