未生流

の花

二〇二〇年十一月

霜が降り出す月とする霜月十一月は、秋の収穫を神様に感謝する祭が執り行われたことより、「食物月(おしものづき)」と呼ばれていたものが訛ったものとも伝えられています。

格花
藪山査子

ヤブサンザシは折れやすく枝も単調なものが多いですが、実と葉が美しくこの時期に良く挿けます。器は、故川口登志甫先生のもので昨年の京阪支部展でお借りした後にいただいたものです。大切に遣わせていただきます。

格花
旭葉蘭

アサヒハランを十三枚五行格留流しに挿れています。葉先が美しい花材ですが、留の前囲いはカットして遣っています。ハランは葉の幅が広く、写真にすると重なりやすく注意が必要です。特に相生と用添えが重なり苦労しました。

新花
紫式部・ななかまど・トルコギキョウ

ムラサキシキブは上品な紫色をしていますがトルコギキョウの鮮やかな紫もまた美しく、紅葉したナナカマドと良く合いました。

新花
枝垂れ桑・まるばの木・鈴バラ

スズバラもマルバノキも枝ぶりとしては単調なので、シダレクワで動きを付けました。ぽってりとしたボリュームのある器だったので、花が軽く見えないようにバランスに気を付けました。

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