未生流

の花

二〇二〇年三月

春の訪れを告げる弥生三月は、その名の通り「弥生(いやよい)」が変化したものとされています。「弥(いや)」は、ますます、いよいよ、と言った意味、「生(おい)」は草木が生い茂ることを示し草木が芽吹く季節であることを示しています。

格花
椿

今回の椿は、用に曲のある枝を遣いました。体はその用と付いた同じ枝だったので、体の“ため腰”が少し低くなってしまいました。用添えの枝を密になったものにして、体用の間に挿れると少し落ち着きましたが、やはり体と用を同じ付き枝にすると難しくなります。

格花
まんさく

マンサクの花は上品な赤や黄色ですが、枝は単調なものが多いです。今回のマンサクは曲がりは無かったですが太さがあり、花付きも良く“良い花材”でした。
シンプルに五行格にしています。線の交差に注意して挿けました。

新花
辛夷 宿根枝スイートピー(ブルーフレグランス) 麦

蕾のままのコブシは、春と言うより寒々しく感じます。青い枝スイートピーを挿れてもあまり変わりませんが、無理に暖色の花を挿れず足元を麦で締めて完成としました。

新花
ポピー

ポピーは花びらが弱く、器に置いただけで潰れた様になります。様々な花びらの表情を楽しみながら挿れました。

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